2009spring_03

7時半に起床。
ドキドキしながら格子戸を開けると、眩しい朝日。晴天!さっそくカメラを持って、ベネッセハウス(以下BH)の敷地内をウロウロ。海っぱたのカボチャもピカピカ輝いております。

部屋に戻って庭と海を眺めながら、ウッドデッキで朝ごはん。ああ帰りたくない…。

グズグズしながらも荷物をまとめてチェックアウト。バスに乗って宮之浦港へ。ここから高速船に乗って、目指すは犬島。犬島アートプロジェクトの精錬所*1を見学してきました。


港のすぐ脇にあるチケットセンターでチケットを購入し、建築家・三分一さんの作品模型を見ながら、氏の建築理念と犬島プロジェクトの主旨説明を受ける。その後6人ほどの班に分けられて、ガイドさん引率の元、見学スタート。犬島は江戸時代に銅を採掘するために切り開かれた島で、精錬の際に分離した副産物(スラグ)が島中に点在している。精錬のための施設だった、島のシンボルであるところの煙突の下が環境エネルギーをテーマにしたミュージアムになっていて、柳幸典の作品が複数展示されています。日本近代化のために採掘しつくされた犬島と、日本近代化の矛盾を象徴する三島由紀夫のイメージを重ねて(詳しいことは分からないですすいません)三島氏の作品・住居の一部を移築展示している。施設のコンセプトなど、詳細は公式HPをご覧下さい。私の班のガイドは、犬島生まれ・犬島育ちのおばあちゃんだったのだけど、口調も動作もカクシャクとしていて恐れ入った。お国言葉で子ども時分の思い出話をしてくれて(超高温のスラグを五右衛門風呂に放り込んでお風呂を沸かしたとか!)面白かったです。




約一時間でツアー終了。直島へ戻る船の時間まで、チケットセンター併設のカフェで食事したり土産物を見たりして過ごす。昼食は、地の魚や野菜をふんだんに使ったまつり寿司。魚介類はどれもプリプリ・シコシコで甘みがあってうまかった!

13時半すぎに直島に帰島。離島予定時間は17時。というわけでさっそく行動開始。昨日たずねた山本うどん店の近くにある、ピンポンギャラリーへ。だけど地図に示された場所には、標識はあるもののそれらしき建物がない。生協の店員さんに尋ねると「だいぶ前になくなりましたよ」って!!!!いやいや落ち込んでる場合じゃない。気を取り直して港まで戻って、BHバスに乗って本村地区への家プロジェクト*2へ。

本村ラウンジ&アーカイブで家プロ共通チケットを購入し、まずは宮島達男の角屋へ。家の土間にLEDカウンタが敷き詰められてると思ったら、座敷に水が張られていて、カウンタはその中に沈められていました。暗がりの中、水の流れる音を聞きながらユラユラ揺れる数字を見つめていると、時間が経つのを忘れるようで…。

続いて、杉本博司護王神社。白い玉砂利の敷き詰められた境内には白木のお社が建っていて、お社から伸びるガラスの階段が地下へ繋がっています。

ボーッと見ていたら、ボランティアのスタッフさんが「こちらへどうぞ」と、地下への入口へ案内してくれた。中は石室になっていて、地下へ伸びてきたガラスの階段越しに外の明かりが入ってくる。薄暗がりの中に淡い光りが射す、荘厳で神々しい空間。ぼんやりしながら来た道を戻ろうとすると、出口の四角が額縁のような効果を持って、彼方に見える水平線がまるで絵画のように美しい。狙った効果です。水平線に合わせて通路の四角のバランスを調節したそうなので、杉本氏のこだわりの徹底ぶりはすごい。次の展示ポイントへ移動する際、隨神門を通る時は、門の左右におわす衛士像を鑑賞することもお忘れなく。家プロとは違うけど、ちょっと、すごくかわいい作品を見ることができます。
にゃーん

続いてタレルの南寺。ここはちょっと新しめの建物。入替制で、観賞前にちょっとしたレクチャーを受けます。観賞時間は約15分。これがなんとも、今まで目の当たりにしたことのない作品で…なかなか凄かった。地中美術館の同氏の作品と同様、感覚が研ぎ澄まされる作品。

次は碁会所。ここでは、須田悦弘の木工の椿の花を見ることができます。畳の上に点々と配置された椿は、まるで本物の椿のような、しっとりとした質感が表現されていて素晴らしい。小ぢんまりとした中庭はとても静かで穏やかで、ここもいつまでもいたくなるような素敵な空間。

名残惜しくも碁会所をあとにして、大竹伸朗のはいしゃへ。その名の通り、元々歯医者だった建物を改造した一軒家。外観が奇抜なら、中も物凄いの。外からはちょっと想像つかない造りになっています。大胆さと繊細さの同居する建物。

最後は、明治時代に製塩業で栄えた石橋家へ。中心地からちょっと離れたところにあるけど、徒歩でも行けます。ここには千住博の作品が展示されています。薄暗い蔵の中に配置されて、自然光にボンヤリ浮かび上がる白い「滝」は本当に美しかった。

家プロの近所は本当に猫がたくさんいたなあ。

港へ移動してフェリーが到着するまで、海の駅周辺をウロウロ。赤かぼちゃもこれで見納めなので、パシパシ写真を撮る。夕陽に照らされた赤かぼちゃが涙で見えない…

フェリーに揺られること約1時間、高松に着きました。大都会です。

憧れの琴電にも乗りました。

ホテルにチェッキンして、アーケード街を散策した後、お友だちに教わった割烹屋さん「活魚 小松」*3でお夕飯。まずはこいつを見てくれ。


どれもおいしそう!実際おいしかったです!入った途端、目の前にババーンと生け簀があってびびったけど(金銭的な意味で)とても良心的なお値段でした。だってジョッキ2杯と刺身盛り合わせ・煮魚・天ぷらを頼んで3kちょっと。安すぎるでしょ…瀬戸内海先輩マジでパねえから。

ジョッキ2杯でかなりいい塩梅になり、シダックスでアニソンばかり2時間ほど歌って帰宿。4日目に続く。

*1:犬島アートプロジェクト 精錬所:http://www.inujima-ap.jp/

*2:家プロジェクト(個人サイトへ):http://tinyurl.com/cvpyv3

*3:活魚 小松:http://tinyurl.com/ce6jos