アートで候@上野の森美術館


日本現代美術界のキーパーソンズ会田誠山口晃の二人展。なんて豪華なメンツ…卒倒しそう。冒頭の初期作品群(両氏とも昔からテイストが一貫していて感心)を経て、まずは会田氏の部屋。大山椒魚/ジューサーミキサー/滝の絵、という超大作の三連発に目眩。中でも「ジューサーミキサー」は第一回ハマトリ以来の展示、当時見ていたのに、描写のリアルさにあらためて圧倒された。そして戦争画RETURNSシリーズ、意外にも初見。「紐育空爆之図」はコラージュだったのなあ。見ていると何故か泣けてくる。続いて山口氏の部屋。とにかく緻密、超・緻密!これこそオペラグラス必携かもしれない。こんなに細い線、どうやって引いてるんだろうか。描かれた人たちの表情がイキイキしていて生活じみていて、本当に面白い。一つの絵の前で15分くらい佇んでしまうのだけど、飽きない。両氏とも制作途中の作品(超・大・作!)があって、図録に掲載されていたけど、いま確認したら実際に目にした作品の半分も手が入っていない状態で、何が描かれているのかもよく分からなくて泣けた。完成後の補遺版は出ないらしいので残念。そしてこの図録、印刷が非道くて驚いた。まあでも「ああこの実物が見られたんだよな…しやわせ…」という懐古のフックにすればいいのか。とりあえず、閉会前にもう一度観に行きます。チケットも買ってあるし。
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