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急きょ出かけてきました。
21日の夕方に往路の高速バス・復路のぷらっこのチケを手配。22日の夜にはバスに乗り込む突発行動。今回のバスは、幅狭の2座席を1人で使えたので、ギュウギュウながらも横になれた。

翌23日の朝。定刻どおりに京都着。市バスに乗って四条へ移動して、イノダコ−ヒ本店*1で「京の朝食」をいただく。クロワッサンとミルクティに桃ジュース、お皿はスクランブルエッグとハムにポテトとレタスのサラダ・温野菜とカットオレンジ。クロワッサンはバターの風味ゆたかでちゃんと温かく、スクランブルエッグはふわふわ・ハムも肉々しくておいしかった。満腹・満足で京都を後にして、一路奈良方面へ。

橿原ネ申宮前へ到着。お天気が心配だったけど時々陽も差すようなので、思い切ってレンタチャリを借りる。ところどころ色づいてきた山並みを眺めながら、今回の旅の目的「田中一木寸・原初へのまなざし」を鑑賞するべく、万葉文イヒ館*2へ。


展覧会は、とってもとーってもよかった。日頃お目にかかることのできない、個人蔵の作品が100点近く展示されていて「いったい誰がこんな作品を所有してるんだ(どうすれば所有できるんだ)・・・」と嘆息しきり。中でも「アダンの木」「四季花譜図」あたりに圧倒された。「アダンの木」は、浜辺を背景に南国の植物・アダンが描かれていて、アダンはもちろん波の描写のリアルさや、雲間から差す光の質感が凄い。波は一つ一つを見ているうちに、絵の中に意識が引き込まれるような感覚を味わった。「四季花譜図」は襖絵で、四季折々の草花がリズミカルに配置されている。ピンクやビビッドイエローのポップな色も使われていて、かわいくてきれい。写真はなかったけど、絵画以外の作品も展示されていて、肉筆の日傘とか鬼灯の根付も素敵だったな・・・遠路はるばる観にきた甲斐があった。でも・・・でも・・・まだ始まって1週間も経たないのに「新たな未発表作品を発見!11/2より追加展示」て!早目にHPで告知して下さい!HPは意外と見てる人いるよ・・・ 一通り観終わる頃、外が豪雨すぎてたまげた。何も見なかったことにして、もう一巡。ミュージアムショップで図録を予約したりなどす。

外に出ると雨が上がっていたので『この隙に・・・』と、文化館の近くにある遺跡・シ酉船石*3を見に行く。小高い丘の上の竹林の中に、突然デデーンとあるので不気味。

そうこうしている間に、また雨が降ってきたけど、傘をさして移動。せっかくなので石/舞/台/古土賁*4まで足を伸ばす。これもやはり、丘の上の平地のど真ん中にドーンと鎮座しているので、違和感が凄い。


小学生に混じって石室内部に入ったり写真を撮ったりしているうちにタイムアップ。大急ぎで駅までリターン。途中、雲が切れて一面明るくなって、山々には霞がかかって「なんという万葉ロマン!」とウットリする場面もあったけど、急いでいたので写真は撮れなかった。ガッカリ。

橿原を後にして、近金失線を乗り継いで奈良市内へ。近金失奈良とJR奈良は意外と離れていた・・・。JR側へ移動して、またレンタチャリを借りる。市街地を抜けて寺社エリアに入った途端、本当にそこかしこに鹿がいるので驚いた。歩道に寝そべったり道路の真ん中で思索にふけったり、自由すぎる。キューキュー鳴く鹿々を横目に、まずは春日大ネ土*5の休憩処でお昼ごはん。

万葉粥は白味噌仕立てなんだけど、この味・・・まるで・・・ねこまんm(ムグ よくよく考えてみれば、味噌汁かけごはんみたいなものだもんね・・・でもおいしかったです。

一息ついて、移動再開。まずは夫婦大国ネ土*6へ。縁結びの神社です。毒女なので「御守でも買おうかしら」「絵馬でも書いて願掛けしようかしら」とか考えていたけど、御守は味気ないデザインだし、境内にかかっている絵馬は「ずっと一緒にいようね」系のカップル絵馬ばかりだったので、しょんぼり退散。一方、朱が鮮やかな南門の中の幣殿は落ち着いた雰囲気。そしてお目当てのそれはここにあったのです。


鹿みくじ!かわいいいいい 500円とお高めですが、鹿はもちろん連れて帰れるので、光の速さで捕獲。「末吉」だったけどキニシナイ!!有名な燈篭の回廊を写真に収めつつ、次なるチェックポイントへ移動。



東大寺の南大門、とにかくでっかい。あうん像も迫力満点。仲睦まじい鹿に目を細めながら、いざ大仏殿へ。大仏さんは大きすぎてポカンとしてしまう。はしゃぐキッズたちを押しのけ、鼻の穴くぐりにも挑戦。無病息災のご利益がかかっているので、こちらも必死なのです。肩を引っ掛けつつも無事にくぐれて一安心。

大仏殿を後にして、お待ちかねのハイパー鹿せんべいタイム。10枚くらいで150円。

見た目はえびみりんせんべいみたい。買っているそばから、鹿がキューキューおねだりしてきてかわいい。かわいいのだけど、我慢しきれないヤツが尻を噛んでくるので驚いた。痛い!そんながっついた子にはあげませんよ!図々しいやつらを蹴散らして、すみっこで小さくなってたバンビに優先的に与えた。

このつぶらな瞳・・・しぬ しかしウットリする間もなく、飢えた鹿共がバンビを押しのけて突っ込んできたので、けっきょく半分も与えられず公園を離脱。鹿こわいよ鹿。(かわいい鹿の写真もおいておきますね つ


奈良公園を出て、奈良ホテル*7の喫茶室で休憩。クラシカルな雰囲気で、そこだけ時間の流れが違う。


レアチーズケーキは、ダイス状のクッキーが載っている天地逆転の逸品。クッキーは甘みが強いけど、ケーキの濃厚なチーズ風味&さっぱりレモンソースにぴったり。おいしいなー!この紅茶の入ったポットも、形がユニークで面白い(スリーピングポットというそうです)。売店で、ドレンチェリー入りのバニラクッキーを購入。この買物袋の意匠がまたステキすぎる!

ホテルを後にして、お土産ハント開始。SAVVY付録の地図を片手に、まずは田木寸青芳園茶舗*8。古めかしい秤や茶葉を炒る機械が雰囲気あるお店。日常飲みのお徳用ほうじ茶を購入。

遊・中川*9でふきんを、千代之舎竹木寸*10で鹿まんじゅうを購入。そしてSAVVYでも紹介された、鹿せんべいを買いに畠山製菓へ。だけどここでは取り扱いがなく、卸先のくるみの木*11を教えていただいて伺うと・・・これがまたステキなステキなお店で!時間がなくてお菓子を買うことしかできなかったけど、機会があったらカフェでお茶してみたい。京都ついでに寄るしか!

駅までチャリぶっ飛ばして、快速で京都へ。JR伊勢丹地下の55|蓬莱*12で、天津飯弁当を買って新幹線にライドン。車内でお弁当を開けたら、中華臭が充満してしまい、まさに「孤独のグノレメ」のシュウマイの回みたいになってしまった。。天津飯は餡も焼飯もアッサリ味で、そのかわりおかずがシッカリした味付け。唐揚げのパリッとした衣・肉団子の甘酢の加減・シュウマイのジューシーさ。完璧!

しかしぷらっこ、たしかに乗車時間は長いけど、京都まで10k弱で1ドリンク付っていうのは実にお得なので、また何かあったら利用したいと思います。そんなわけで、きっかり12時間(往復の移動時間込みで24時間)遊び倒してきました。次は年末年始の山ロ晃@京都だ!ここまでご精読ありがとうございました。