「立青 国」

混んでた。内容に妙な偏りがあるんじゃないかと思ってたけど、日本国内外の戦没者遺族へのインタビューや、実際のニュース映像を淡々と記録した、フラットな映画だった(と思う)。知らないものを知りたい一心で見に行ったけど、軽率だったかもしれない。同調しやすい気質だもんで、出てくる人たちの意見にいちいち「その通りだ!」って胸を熱くしつつ、でもその思想は果たして正しいのか?ってその場で同時進行で考えながら見たので、とても疲労した。分祀も合祀も参拝も、嫌がっている人がいてその理由がまっとうならば、やらなきゃいいのにと思ってたけど、その考えは浅はかだった。そんな簡単なもんじゃない。同じ日本人でも、世代や思想によって考え方が違うのだから、相手が異国の人で、それが侵略し合った国同士だったら、ずれたり歪むどころの話じゃない。意思の相違や憎しみから諍いが生まれるなら、戦争は未来永劫なくならないなと思った。でも魂は個人のものであって、誰も犯せないはずなのに、皆さん銘々に思い通りにしたがって、本当に大変だ。と、ここまで書きつつ言葉足りずで本当にもどかしいったらない。
でも終戦記念曰の神社の異様さは物凄かった。超絶不謹慎だけど、非日常的な光景が繰り広げられてたので、一度たしかめに行きたい。
■公式サイト 立青 国