そうだ、京都いこう。

■5/30(wed)-2200 東京駅出発

今回は節約&時間をフル活用すべく、往復を高速夜行バスにした。往路は初のレディースシート。席は2階最前列。フォウ!パノラミックな視界にハイテンションヌ。でも高速に乗ってすぐアイマスク+耳栓でガッツリ眠ってしまうのであった。


■5/31(thu)-0750 京都駅到着
高速道路のリフレッシュ工事やらの影響で、約90分遅延で京都駅に到着。駅構内のトイレで身支度。同志多数。こまごましたものをロッカーに放り込んで、いざ行動開始。烏丸線今出川駅からタクシーに乗り、出町柳駅へ。出町柳駅前のレンタルサイクル「かりおん」で自転車を借りる。保証金2,000円を預けると、レンタル料300円で21時まで乗り放題なのです。超おやすい!

■0840 出町ふたばで豆餅→相国寺若冲

さっそく行動開始。開店直後の出町ふたばさんで豆餅と若鮎を捕獲して、一路相国寺へ。既に若冲展に入場するための行列ができていたので、大人しく列の最後尾へ。「開場を待つ間に豆餅ペロリでやんすよヒッヒッヒ…」と企むも束の間、行列が動き出し、あれよあれよという間に場内へ。60分ほど開場時間を前倒ししていたようで、早目に着いておいて本当によかった。
若冲展、一の部屋と二の部屋に分かれていて、一の部屋は書の掛軸や水墨画、襖絵など。見たことのある絵は軽く流す程度に見て、初めて見る襖絵や書院造の部屋の再現などは、ゆっくりと。ずらりと並んだ襖絵や壁紙?の、余白というには効果的すぎる間の取り方の絶妙加減には溜息をつくばかり。
そしていよいよ二の部屋、三十三幅の掛軸とご対面。入った瞬間、不思議な圧力を感じてその場に立ち止まってしまう。薄暗い室内で、その色鮮やかな作品の存在感は強烈だった。開場直後で人もまばらだったので、向かい合う掛軸の間で立ち止まり、しばし左右を見比べる。配置に関する文献がないので、識者が配置を考えたのだそうだ。たしかに「対」って美しい。ガラスに張り付いて、その上から持参した百均のオペラグラスを使い、作品をつぶさに鑑賞。どんな筆を使えば、あんなに細やかな描き込みができるんだろう?写真もない時代に、どうして動き回る生き物をあんなにリアルに描けたんだろう?本当に不思議。
呆然としながら会場を後にし、図録を購入。その足で、寺の敷地内にある若冲のお墓を見に行く。意外にきれい(新しめ)だった。

■1010 鴨川→進々堂でアイスオーレ

相国寺を出て、鴨川へ。川べりに腰掛けて、さっき買った豆餅を実食。ほんのりしょっぱいお餅と塩味の赤えんどう豆、甘さ控えめのつぶ餡が美味しかった。5口くらいで完食。賞味期限が当日じゃなければ、もっと買って帰りたかったなあ。

蛙を放流しに来た幼稚園児軍団を盗撮しつつ、チャリで北上。京都出身の友人のオススメ、京都大学前の喫茶店進々堂」へ。昼前で先客は一組だけ。店内が見渡せる中庭入口の席に座る。吹き抜ける風は涼しく心地よく、店内は薄暗くて静かで、ちょっとオイルの匂いがする。アイスオーレを飲みながら一服。ぼんやり。

■1100 緑樹庵清水で金平糖荒神口を爆走
重い腰を上げて、チャリで再び走り出す。目指すは緑樹庵清水。先日おやつ大臣様にいただいた金平糖が、とってもおいしかったので。いろんなフレーバーがあって迷いに迷った中から、水色のサイダーと桃色のピーチを購入。水色と桃色は恋人の色(そんで青と赤はお父さんとお母さんの色)。店員さんのマンツーマン接客がちょっと鬱陶しかった。扱う商品のように、控えめであってほしいのです。
意外とあっさり購入できたので、そのまま荒神口まで足を伸ばす(余談ですが、どうしても「あらじんぐち」と読んでしまう癖が抜けない)。STOCK ROOMに行きたかったのだけど、いくら探してもお店は見つからず。諦めて丸太町までチャリで出て、電車に乗り換え四条まで出る。

■1200 オ・グルニエドール→パティスリー・カナエ
意識してなかったけど、同じ四条でも京阪線じゃなくて烏丸線を使ったのだった…。イメージと違う出口の風景に戸惑いつつも、地図をいろんな風に傾けてブツブツ言いながら、なんとかオ・グルニエドールさんに到着。帰りのバスの中で食べるべく、名物ケーキ「ピラミッド」の取り置きをお願いする。この所業が後々自分の首を絞めることになろうとは、この時はまだ知る由もない。
そのまま錦市場を突っ切って、河原町のパティスリー・カナエさんへ。春休みに訪れた時は、見事なまでに完売のARASHIだったマカロンも、今日はケース内にガン首揃えてらっしゃいます。やあいい眺めだねえ。というわけで5種の取り置きをお願いし、早足で移動。

■1230 御多福さんでレモンスカッシュ→リズムでランチ

藤井大丸そばにある御多福珈琲で、おやつ大臣様 a.k.a チズさん(id:happyicecream)と待ち合わせる。シックな雰囲気の店内にあるカウンターにちょこんと座ってらして、なんてかわいらしいの…。レモンスカッシュを注文して、供される間におみやげ交換などしつつ。私はアンリ・ルルーさんのマカロンを献上。チズさんからは、MONICAのマカロン4種とイノダコーヒのライター&布きんをいただいた。なんて乙女セレクト!!お心遣いに胸が熱くなる…。と、ここでレスカ登場。大きなグラスにたっぷり注がれていて、甘すぎずスッキリしていて美味しい。男前マスターのお話も興味深く、お客さん同士のコミュニケーションも温かく、こんな喫茶店が近所にあったら通いたいなあと、羨ましく思う。
御多福さんを後にして、リズムさんでアジアごはん。広くて静かな店内で、靴を脱いでゆったりしたソファに座って、この日初めてのびのびとする。海老フリッターと野菜たっぷりのプレート+ビビンパ丼+飲物のセット。食後に黒く暗い話をして、背筋を凍らせたり、シュンとしてみたり。景気が悪くてすいません。。

■1500 嘉木さんで玉露重森三玲庭園美術館
リズムさんを出て、腹ごなしにお散歩。途中、柳桜園でほうじ茶を購入。鳥獣戯画の柄の茶筒に入ってるんよーkwys!そして一保堂の喫茶室「嘉木」へ。ここでは玉露を注文。普通に供されるお茶を飲むだけの喫茶室と違って、お客さんに美味しいお茶の淹れ方を教える(覚えてもらう)のがモットーのこのお店、店員さんの指導を受けながら、そしてそれが覚えきれずテンパるのをチズさんにサポートしていただきながら、なんとか一杯目にありつけた。口にしてビックリ、今まで飲んでいたお茶と違うよ、全然違うよ!!渋みも苦味もなく、甘くてふわりといい匂いがして、まるでお茶じゃないみたい。やっぱり手間を惜しんではいけないのだねえと、二人しみじみ。そして私の旅程の都合で、逢瀬はここでタイムアウト。ワガママ言って、チャリを停めた丸太町までタクシーに同乗していただく。本当にすいません…。今回もワガママたくさん叶えていただけて嬉しかったです。いつかちゃんとご恩返しさせて下さい。大好きです!!!




チャリをぶっとばして、今回の旅の第2目的地、重森三玲庭園美術館へ。予約時間をちょっとオーバーしていたけど、この日最後のお客さんということで、管理人のじいちゃんからマンツーマンで、重森三玲とこの庭園及び建物の歴史を伺う。じいちゃんの解説は、年寄りにしては回りくどくなく分かりやすくてよかった。それにしても庭園と茶室の、なんと素晴らしいことよ。好刻庵は、有名な市松模様の襖だけじゃなく、襖の引手や柱の釘隠・障子の腰板や欄間の装飾など、とにかく微に入り細に入り凝りに凝りまくった内装で、本当に素晴らしかった。質素だけど贅沢。そして庵の中から臨む庭園の美しさといったら。筆舌に尽くし難い。一番の見頃は、庭の2本の桜が美しい春だそうです。来年もう一度訪ねようと、強く心に誓うのであった。

■1800 みつばちで白玉あんみつ→グルニエドールでピラミッド

大満足で庭園を後にして、チャリ返却のため出町柳駅まで戻る。ふと「ここからみつばちさんって近いんじゃね?」という事に気づき、そのまま直行。先客は地元の女学生さんが二人きり。静かな店内で白玉あんみつをいただく。手作り粒あんは甘さ控えめ、そして千葉産の天草で作られた寒天、磯の香りがして舌触りもよろしい。それぞれをそのまま味わい、添えられた黒蜜をかけて更に一口。オウ寒天と黒蜜のマリアージュ!!つるっとぺろっと、あっちゅー間に完食。食後の余韻に浸りながら、今後の旅程を練りネリ。
とりあえず自転車を返却して、四条まで引き返す。グルニエドール、本当はブラウニー帰りに寄りたかったのだけど、そうすると閉店時間に間に合わないし、いま受け取っても持ち歩くのが大変だし、でももう代済みだし…ということで、店内でいただくことにした。かなり満腹なんだけど、ケーキだけ食べていくのもなあ…ということで、律儀にお紅茶もいただく。ううう。閉店直前のショウケース内は、完膚なきまでに完売のARASHI。そんな中でいただくピラミッドさん、これがまたふんごい美味しくて!外側のチョコレートはパリッパリのビター、中のチョコムースはほろ苦スウィートで、おなかいっぱいのはずなのにペロリと平らげてしまった。これは看板メニューだけある。

■1900 ブラウニーでベーグル→カナエでマカロン

烏丸線に乗って、北大路まで。ブラウニーさんは、普通の商店街の中にひっそりとありました。特別なオシャレさとか威厳はない、日常使いの町のパン屋さんといった佇まい。スタンダードなパンも美味しそうだったけど、購買意欲をグッと堪えて、取り置き注文していたベーグルを受け取る。18個、分かっちゃいたけどやっぱり重たい。。もしものために持参していた、コンランショップのエコバッグ(巨大)が役に立ってしまった。
店を後にして、河原町のカナエさんまでどうやって出ようか(電車を乗り継ぐのは時間的にも体力的にもしんどいよお)考えていたら、目の前に「下鴨神社河原町三条→京都駅」のバスが。マーク外す飛込みでスライディング乗車!乗って気づいたけどこの205系統、かなり使える気がする。停留所はこちらのとおり。次回はこの系統を駆使していきたい。バス乗りの血が騒ぐ…!!!!
河原町三条で下車して、カナエさんまでテクテク。無事にマカロン5種を受け取り、最後のチェックポイント、豆腐料理・豆菜さんへ向かう。

■2000 豆菜で豆腐料理→錦湯で一風呂


旅の締め括りは、チズさんレコメンドの豆腐料理屋・豆菜さんで晩ごはん。おまかせコースを頼むつもりだったのだけど、一通り食べられる自信がなかったので、一品料理をちょこちょこ頼んでみた。生湯葉巻えび揚げ、湯葉がパリッパリでえびがプリップリで、一緒に巻かれたアスパラがほろ苦で、食感と香りのコントラストの素晴らしさに目を白黒させる。脊髄反射でビール注文しちゃったもんね。続いて豆腐ステーキは、ステーキとはいえ焼きは入っておらず、薄味おだしで炊いてある。箸で切れないくらい弾力もっちもちで、まさにグルテン!ってカンジでおいしかった。〆にちょっとでもいいから白飯が食べたいなーと思うも売り切れだったので、とろろ餅と赤だしを注文。とろろ餅は、ゆでた切餅に山芋が乗っかって、すするカンジでいただく。喉越しがいい。赤だしは具に湯葉が入っていて、豆腐料理屋らしくてよかった。これで突出しがついて3,000円弱くらい。他のお客さんの注文もいちいちおいしそうだったので、今度は独りじゃなくて誰かと一緒に訪れたい。

ビールでほろ酔い加減になったところで店を出る。バスの時間まで微妙に間が空いたので、どこかでお茶でもしようか…でも満腹だし…なんて逡巡しながら歩いていて目に留まったのが、日本家屋な外観がかっこいい銭湯「錦湯」。一日歩き回って汗もかいたし、酔いも醒ましたいし、ということで一風呂あびていくことに。東京の銭湯と違って、内装はシンプルそのもの。お風呂の種類は、通常の湯とジャグジー・電気・薬草・水の5種。浮世の垢を落として、ざぶんと湯に浸かる幸せよ…はあ極楽ごくらく。

■2300 京都離脱
すっきりさっぱりして錦湯を後にして、時間に余裕を持って京都駅へ移動。復路のバスは、シート間隔が通常の1.5倍というらくらくシートってやつ。うん、まあ、普通のバスよりは多少楽かもしんない。多少ね…。でも今回のバス旅は、思いの外しんどくなかったな。往復ともガッツリ眠れたのが勝因かもしれない。やっぱり防寒・防音対策(&Dリエル)は大事。体力があったら、またバス旅でもいいな。だって丸一日たっぷり時間が使えるし、何より安い。


■ボーナストラック:

左:京都での戦利品。何やかやでけっこう買い込んでるな…しかしこのベーグルの山は…
右:おやつ大臣様からの頂き物。イノダの布きんはかわいいなあ!ランチョンマットとして使おう。そしてMONICAのマカロンは、いちごみるくと黒胡椒エダムチーズが神がかった美味しさでした。絶対ぜったい自分でも買いに行くぞ!